大会長挨拶
第3回日本フォーミュラリ学会学術総会の開催にあたって
一般社団法人日本フォーミュラリ学会理事
第3回日本フォーミュラリ学会学術総会大会長
奥田 真弘
2024年10月20日(日)に大阪府豊中市の千里ライフサイエンスセンターにおいて、第3回日本フォーミュラリ学会学術総会を開催することになりました。第1回、第2回の大会は東京都内で開催しましたが、今回は初めて東京都以外の地方で開催される大会となります。
一般社団法人日本フォーミュラリ学会は、2021年6月の発足以来、医薬品フォーミュラリに関する学術基盤の構築と応用を通じて、医薬品フォーミュラリの理解促進と社会実装の展開を図ってきました。昨年7月には厚生労働省の4局長通知として「フォーミュラリの運用について」が発出され、同12月には本学会から4局長通知を保管する情報として、「地域フォーミュラリの実施ガイドライン」が公表されました。医薬品フォーミュラリは「医薬品の有効性や安全性、経済性なども含めて総合的な観点から最適と判断された医薬品が収載された医薬品集及びその使用指針」であり、広範に普及することで、医薬品の確保や医療体制の継続性などへの波及も期待されています。地域フォーミュラリは、地域のステークホルダーが協議し合意することが必要であり、その方法は地域事情に応じて様々です。
そこで本大会では全体テーマを「明日の地域医療を拓くフォーミュラリ~患者のための医薬品選択~」としました。本大会の主なプログラムは、今井 博久 理事長による基調講演に続き、午前のシンポジウムではフォーミュラリに関する先進的な取り組み事例を全国の4地域から共有していただきます。午後のシンポジウムではフォーミュラリの今後の展望について専門家から情報提供いただき、議論を行う予定です。さらに、ランチョンセミナーでは、ニプロ(株)のご協力をいただき、小池 博文 副理事長から、災害医療に携わった経験に基づき地域フォーミュラリの必要性に関する情報提供を行っていただくことになっています。
本総会は、ポストコロナ時代の開催形態として現地とオンラインのハイブリッド形式で開催いたします。現地参加、オンライン参加を問わず多数の方にご参加いただき、活発なご議論をいただくことで、日本における医薬品フォーミュラリの普及に向けたターニングポイントになることを願っています。