一般社団法人 日本フォーミュラリ学会

設立趣意

わが国は先進諸国では類がない速度で高齢化が進み、地域医療においては近年では医師と薬剤師の間で連携を図り、ポリファーマシーや不適切な処方などの問題に向けた動きが出始め、厚生労働省、日本医師会、日本薬剤師会などが協力しながらガイドライン作成、研修会開催など幾つかの対策が実施されています。今後も安全性を担保しつつ効果的で効率的な薬物治療を進めるための実効性ある施策の実施が喫緊の課題になっています。

しかしながら、現状では期待通りに対策が進んでいるわけではありません。例えば、依然として地域の日常診療で標準的な薬物治療の実施が浸透せず恣意的に行われ、また地域の病院と診療所との連携が必ずしも円滑ではなく連携パスの実施も進んでいません。その一方で医師は現実問題として専門外の疾病を治療しなければならない場合や、自らの知識が不足している、あるいは古い場合もあり、最新で最良の薬物治療の実践は容易ではありません。残念ながら、地域の医療全体を俯瞰すると、患者にとっても医療者にとっても最適な薬物治療が十分に行われていないのは事実です。

以上の諸課題の解決を目指すため、患者に対してEBMに則りながら有効性、安全性、経済性などの観点から総合的に使用が推奨される医薬品集および使用指針であり、標準的な薬物治療を推進する方策となる「フォーミュラリ」に関する研究と教育を推進する学術団体を設立することとしました。地域医療において最新で最良の薬物治療の実践のために会員相互で有益な情報と知識を共有し、研究と実践の振興を図り、すべての国民の健康および医療の質の向上に寄与することを本学会の目的に致します。

一般社団法人社員一同

シンボルマークの意義

マークは、Japanese Society of Formulary の頭文字JSF を一体化し、Formulary の「F」を強調したデザインとなっています。
また、「S」は、ヘビ(Snake)をモチーフに図案化。
ヘビは世界中の民族の間で、再生と不死身のシンボルとしてあがめられ、古代ギリシャでも健康のシンボルと考えられていました。ギリシャ神話に登場する名医アスクレピオスは、後に神の一員となり、医学の守護神となりました。アスクレピオスの持つ杖には、健康の象徴であるヘビが巻き付いています。この一匹のヘビが巻き付いた杖は、医療・医術の象徴として欧米で広く用いられ、WHO(世界保健機関)やAMA(米国医師会)のマークなどに採用されています。ICT(情報通信技術)抜きには考えられない現代の医療においては、アスクレピオスの杖の助けも大いに必要であり、ヘビをモチーフとして採用しています。

外を囲む六角形は、調和や安定を表し、3 つの存在は、フォーミュラリの有効性、安全性、経済性の3つの観点を表現しています。
ちなみに六角形は「縁起の良い形」と言われています。由来は亀の甲羅が六角形で、甲羅は固く身を守ることから「長寿」や「健康」の意味があると言われています。